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夏のフィレンツェ

夏のフィレンツェ

日本から遥か遠く
海を渡った先に「時を越えた街」フィレンツェは在る。

サンタ・マリア・ノヴエッラの駅を抜けると、目の覚める様な青い夏空の下、歴史と伝統に培われた建物が立ち並び、訪れる者の心にときめきと感動を与えてくれる。
日本に四季が在るように、遠く離れたイタリアの地にも四季は存在する。夏の強い日差しは日本と変わらないが、肌に纏わりつく様な暑さではない。
例えるならば、「風と共に身体を吹き抜ける様な暑さ」とでも言うべきだろうか。
そのせいか、日中40℃を越える様な日でも、夕方からは少し肌寒さを覚える事も珍しくない。
フィレンツェの夏の夜空は深みがありつつも、どこか生命の息吹の様な物を感じられる様な、少し青みがかった紺色をしており、輝く星空に街の夜の灯りが反射し、昼間とはまた違った幻想的な世界を産み出す。
リヴェラーノが人々の衣服を仕立てる上で必ず聞く事がある。
「何時着るのか?夏の初めか真夏なのかそれとも夏の終わりなのか?着用する時間は昼か夜か」
季節によって様々な表情を見せる空の色の様に、季節や時間に応じて着るべき色が在るのだと。
四季を楽しみ、「時と場所」を大切にしながら、自然と調和する様な衣服を選ぶ事がエレガントな着こなしなのだと。
時を越えた街は訪れる度に大切な事をいつも教えてくれる。

さあ、見上げてみようか。今日の空を